上野は、どちらかというと観光地という印象は少なく、大きな寺社とその門前町で形成されるコミュニティ的な色が強い歴史があります。
大石寺も、観光寺ではなく、あくまで信徒向けの寺という位置づけを崩しておらず、例えば京都や奈良の仏閣のように、様々な観光客をフリーで受け入れるような状況でありません。とはいえ、登山客(参拝客)は年間一定数おり、大石寺売店はそれなりの人で賑わっています。
一方で、風光明媚な環境であることや、近年の富士山世界文化遺産登録もあって、観光的な視野も含めた地域づくりについて、有志がいろいろ試行錯誤しながら活動を行っています。南条の里づくりを行う有志が、新たな名産づくりや、修景整備などを行っている他、上野の里まつり酒蔵めぐり実行委員会が2010年から結成され、上野の2つの酒蔵と牧場のまつりの3拠点を巡る散策型酒蔵開きイベントを企画し、市内外から集客を図っています。
上野地区には国道469号線が通っています。上野から東、御殿場までの道は近年大きく整備され、便利なアクセス道路となっています。一方、西の方は険しい峠や狭あい道路を抜けて山梨に出る難所となっており、上野ガイド的には、国道469号線の夢のトンネル構想を勝手に提案したいと思っています。